酒気帯び運転罰金はいつ払う?簡易裁判所にて書面で刑を言い渡された後です。

酒気帯び運転で検挙され、取り返しのつかないことをしてしまった、という後悔の気持ちと共に、ご覧になっているのかもしれません。

罰金を払う時期は、略式手続きの場合、簡易裁判所にて書面で刑を言い渡された後です。
酒気帯び運転で捕まってから罰金を払うまでの流れを説明します。

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飲酒運転の刑罰は懲役、または『罰金刑』

飲酒運転には、酒気帯び運転と酒酔い運転の2種類あり、刑罰はどちらも懲役、または『罰金刑』です。

◆ 酒気帯び運転:運転中の呼気におけるアルコールの濃度が1リットルあたり0.15mg以上の場合で、3年以下の懲役または50万円以下の罰金。

◆ 酒酔い運転:お酒に酔い、正常に運転出来ないと判断された場合(濃度測定は行わない)で、5年以下の懲役または100万円以下の罰金。

一時停止違反や駐車違反などの比較的軽微な道路交通法違反行為は、交通違反の点数が低く、行政上の手続きだけで処理する『反則金』を納付します。

ですが、酒気帯び運転は、その運転行為があまりに危険を伴うものなので、行政上の手続きだけでは処理されません。

交通違反の点数は高く、刑罰としての『罰金』を納めることになるのです。

また、初犯と再犯では刑罰が異なります。

初犯は50万以下の罰金刑になることが多いのですが、再犯になると反省していないとみなされ、さらに罪が重くなり懲役刑になることもあります。

略式命令で罰金を払うまでの流れ

略式命令とは

酒気帯び運転は、行政上の手続きだけでは処理されず、刑罰を受けることになります。

ですが、裁判制度を効率的に運用する必要があり、通常の裁判ではなく、『略式手続き』によって裁判が行われることが多くなります。

100万円以下の罰金、または科料の刑罰を言い渡す場合、簡易裁判所で行われます。

略式手続きとは、書面だけで刑を言い渡す簡易な刑事裁判手続きのことで、このように行われる裁判のことを『略式命令』と言います。

罰金を払うまでの流れ

1.現場で警察官に調書を取られる

名前・住所・職業・飲酒量・いつどこで飲んだのか・誰と飲んだのか・事故の状況などを聞かれます。

その際、反抗的な態度や反省していない姿勢が見られると、逃亡や証拠隠滅の可能性があるとされ、逮捕されることもあります。

また後日、実況見分や事情聴取をすることがあります。

2.検察官からの取り調べ

警察から検察に引き継がれて取り調べが始まり、その後2か月程度で書類送検されます。

3.略式手続き

書類送検後、検察から呼び出しがあります。

略式手続きによって裁判を行うという書類に署名・捺印すると、検察が簡易裁判所に略式裁判を請求します。

その後、略式命令が発付されます。

4.罰金の支払い

略式命令が郵送にて自宅に到着後、検察から罰金の納付書が届きます。
略式命令に不服がなければ罰金を一括で支払い(分割は不可)、手続き終了です。
 

罰金を支払うことができない場合、労役(労役場で労働をさせられる)となり、必要な期間の労働を終えるまで、労役場で強制的に働くことになります。

 酒気帯び運転の行政処分

酒気帯び 罰金 いつ払う

交通違反で警察に捕まり、違反切符を切られて免許停止、取り消しなどの処分を受けることを行政処分と言います。

行政処分は、社会秩序の維持を図ることを目的として制限や制裁を加えるもので、裁判を経て科される刑事処分とは全く別の立場から行われます。

 ◆ 酒気帯び運転

・アルコール濃度が0.15 以上0.25mg未満の時:13点減点(免許停止または免許取り消しの基準に該当)

・アルコール濃度0.25mg以上の時:25点減点(免許取り消しの基準に該当)

◆ 酒酔い運転

・お酒を飲んで正常な運転ができないおそれがある状態で車の運転をした時:35点減点(免許取り消しの基準に該当)

 まとめ

酒気帯び運転の罰金は、略式命令なら簡易裁判所にて書面で刑を言い渡された後です。

飲酒運転は人の命にかかわる重大な違反です。

もし、たまたま人にけがをさせることがなく罰金だけで済んだとしても、万が一、人を死傷させた場合には、懲役刑という厳しい刑罰が定められています。

実名で報道されることもありますし、家族や勤務先に多大な迷惑をかけます。

人の将来を奪うことになれば、懲役刑だけでは済まない大きなものを背負います。

飲酒後の運転は今後、言語道断と誓いましょう。

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